大阪府建団連と建設産業専門団体近畿地区連合会(近畿建専連)の平成27年新年互例会は1月14日午前、大阪市内のホテルで開かれました。
主催両団体を代表して北浦年一会長が年頭のあいさつ(別項)を述べたあと、来賓の小河保之大阪府副知事、森昌文近畿地方整備局長、蔦田守弘大阪建設業協会会長、顧問の酒井豊大阪府議会議員、北野たえこ大阪市会議員が祝辞を述べ、酒井議員の発声で乾杯し、歓談しました。
北浦会長のあいさつ要旨
お陰さまで昨年は大阪府建団連創立50周年、近畿建専連創立10周年を盛大にお祝いすることができました。
団体創立以来、半世紀を経て技術は進歩しましたが、大きく変わったところと、変わらないところがはっきりしてきました。高度成長期までは人も仕事も増えていきましたが、バブル崩壊後は工事単価が半分にまで落ち込み、最近やっと少し戻りつつあるのが現状です。
建設業は国土建設の担い手ですが、今ではかつての勢いはありません。アベノミクスにより公共事業は増えていますが、まだまだ末端までは影響が及んでいません。国は公共事業設計労務単価を大幅に引き上げましたが、これもそれだけ職人が減っているという危機感の表れです。
これからは業界団体もマスコミを大いに利用し、設計事務所や一般の人にも現状を理解していただくことが大切です。
このままでは国づくりにも支障が起こります。大きな災害が発生しても、建設業に人がいなければ対処も復旧もできません。
皆さんにお願いしたいことが3つあります。まず、従来は下請けの見積書に経費の欄すらありませんでしたが、直接工事費とは別に経費を明記し、堂々と要求してください。それと、建設業のものづくりはゼネコン、設計事務所、工事業者は対等のパートナーであり、みんなで協力してやっているという認識を持っていただきたい。そして、ここにおられる方が各社で毎年1人でも職人を増やしてください。そうすれば、10年も経てば大変な数になります。他力本願ではなく、自分自身で職人を一人ずつ育ててください。
皆さんは、先人から受け継いだ建設業ほど良い商売はないということをお子さんにも言ってあげてください。これから時代はどう変わるか分かりませんが、よく勉強し、自分を磨いて新しい時代に備えてください。
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