建設産業専門団体近畿地区連合会(近畿建専連、北浦年一会長)は6月26日、大阪市内のホテルで、近畿地方整備局幹部との第10回目の意見交換会を行いました。
意見交換会に先立って、才賀清二郎建専連会長は「発注者側の様々な対応にもかかわらずダンピング受注が多発している。これにより建設労働者の賃金の下落を招き、このままでは現場が止まることになりかねない。一方、労働者の高齢化が進み、将来が危ぐされている。建専連も発足して7年になったが、本年度の事業計画に、基幹技能者の地位の向上、人材確保・育成、生産性の向上、安全を掲げた。この会も10年間の蓄積をもって、できれば毎年1つずつでも実行していただきたい」とあいさつ。
北浦会長は「優れた技能を持った職人を残すには、職人に日を当ててほしい。公共工事については労働3保険に入っている職人の使用を義務付けるなどの措置が必要である。そうした施策により、良い業者が生き残ることを願っている」と述べました。
近畿地方整備局の木下誠也局長は「技術と経営に優れた企業が残れるよう健全な競争環境が重要であり、品質を確保するためにも総合評価方式を推進している。厳しい環境の中、課題は多いが、建設業が若者の将来を託する資格がある活力ある産業になるため、前向きな取り組みを進めたい」とあいさつしました。
続いて建専連の09年度事業計画が説明されたあと、意見交換を行いました。建専連側からの要望事項は次の通りです。
▽基幹技能者の活用(大阪府板金工業組合・大谷理事長)
▽総合評価方式の発注形態(大阪府塗装工業協同組合・磯部副理事長)
▽下請代金の支払い適正化(大阪建築工事金物協同組合・阪井副理事長)
▽切断穿孔工を工事種目(業種認定)へ(全国コンクリートカッター工事業協同組合・福田近畿支部長) |