建設産業専門団体連合会・同近畿地区連合会(近畿建専連)は7月3日、国土交通省近畿地区整備局幹部との第8回目の意見交換会を大阪市内のホテルで開きました。

 才賀清二郎連合会会長は「受注競争が激化し、厳しい経営環境が続いている。国交省では各機関でダンピング防止対策が実施されている。しかし、ダンピングは民間工事にも波及しているのが現状で、民間の工事に対しても対策を検討していただきたい。本年度の新規事業として、技能労働者の労働環境改善を目指して委員会を設立し、技能者の待遇改善に取り組む」とあいさつ。

 北浦年一近畿建専連会長は「関西はこれから来年にかけて一挙に仕事が出てくるという気配がある。ただ、国交省から法令順守が厳しく指導されているにもかかわらず、現場では弱い者いじめが未だに続いている。こうした厳しい環境を踏まえ、建設ものづくりの核になる技術・技能に優れた職人を残すため、関西技能者会が発足した。現在は500人だが、1万人の参加を目指したい。専門工事業自らが行動を起こし、次の時代のためにきちんとしたシステムをつくりたい」と述べました。

 布村明彦近畿整備局長は「これまでご要望いただいたものがどれだけ達成できたか内部でも検証している。公共工事は減らされてきたが、社会資本整備の必要性は万人が認めるところで、国際競争力の維持のためにも重要である。品質の良いものをきちんと造れる日本の建設産業の力を後世に伝え、さらに発展させ育てるため、一生懸命頑張りたい」とあいさつしました。

 続いて、整備局から情報資料を提供。建専連の07年度事業活動方針が説明されたあと、▽業法順守推進本部の活動▽調査基準価格および特別重点調査の設定水準引き上げ▽主任技術者の配置要件および1、2級技能士の現場配置▽優秀な技能者育成および公共工事労務費調査の調査方法の改善▽高齢熟練技能者の活用―などについて意見交換しました。  


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