北浦年一会長
 大阪府建団連(北浦年一会長)の第50回総会は5月22日、建団連会館で開かれました。
 冒頭、北浦会長は「建団連は今年で50年目を迎えるが、今年から一般社団法人に組織変更した。これから新しい時代に入るという気構えを持っていただきたい。業界は未だに労働3保険に未加入の人が多いなど50年前とあまり変わっていない。原点に立ち返り、業界が良くなるために、皆さんが歯を食いしばって歩みを進めてほしい。生き残るために、先人の知恵と皆さんの知識と行動力をもって難局を乗り越えていただきたい」とあいさつしました。
 議事では、平成23年度事業報告・決算報告、公益目的財産額確定書類、24年度事業計画・予算、理事・監事の選任―を承認しました。
 平成24年度事業計画は次の通りです。

【平成24年度事業計画】

 【概要】
 欧州債務危機や新興国経済の減速懸念などが日本経済に与える影響や、国内においても膨大な国債残高とともに昨年度の貿易赤字が過去最大となるなど、経済状況はより不透明感を増しております。
 建設業においては、ここ数年にわたって続けられてきた公共投資の削減や民間投資の縮小による過当競争により業界は疲弊しており、災害の復興・復旧需要の要因があるとしても、厳しい経営環境に変わりはありません。このような中、昨年国土交通省において「建設産業戦略会議」が行った提言「建設産業の再生と発展のための方策2011」を受けて、中央建設業審議会及び社会資本整備審議会産業分化会建設部会の下に合同の基本問題小委員会が設けられ、方策2011に示された課題と対策を中心に、法令改正のあり方についても審議され、一定の方向性が示されてまいりました。
 本年1年間の周知期間を経て、順次施策化されていくこととなりますが、特に専門工事業にとっては、「社会保険未加入企業の排除」が大きな課題であります。職人の処遇改善を図るためにも我々専門工事業が取り組むべきことは当然としても、元下間の片務性に基づく単価の問題や保険料相当分の支払が契約上見えにくいなど、現行の改善なしで進められますと専門工事業が成り立たなくなると思われますので、当会としては、各組合からこれらの諸課題に対する意見を聞きながら、必要な改善等を行政に対し提言してまいります。
 (社)大阪府建団連につきましては、昨年の総会で承認いただいた一般社団法人への移行申請を平成23年12月に行い、本年4月1日付で一般社団法人に移行いたしました。これまでと実施事業等については変わりませんが、より各組合間の意思疎通及び結束を固めてまいります。
 また、国土交通省、厚生労働省、大阪府等行政の指導のもと建設産業専門団体近畿地区連合会を始め関係諸団体とも連携しながら、建設産業の健全な発展につながる諸事業を実施してまいります。
 若年入職者の減少が続くなか、技能労働者の確保、技能の継承のための取り組みはますます重要になってきております。そのためにも、雇用推進研究会や関西建設技能者会への支援や、職人学校において技能者会入会資格取得のための講座開催とともに、技能・技術研修の実施などを行い、技能・技術の継承に一層力を注ぐなど、当会の目的達成のため、次の諸事業に取り組んでまいります。


1.
組織の拡充強化と活性化
2.
関係官庁との連絡と協力及び総合工事業と関連業界諸団体との対話の強化
3.
適正価格による受注の確保
4.
建設専門工事業者の公的評価制度の確立の促進
5.
若年労働者の入職促進と定着化の推進並びに技能労働者の育成
6.
建団連雇用推進研究会への支援
7.
関西建設技能者会への支援並びに職人学校の運営
8.
労働災害の防止対策並びに安全作業の推進と指導の強化
9.
会員並びに労働者の福利厚生の充実促進及び大阪府建団連共済会への加入促進
10.
叙位、叙勲、褒章並びに各種表彰の被表彰功労者の推薦
11.
各種講演会並びに研修会等の開催
12.

建設業物故者第50回追弔法要の執行(平成24年10月30日、於南御堂)

13.
平成25年新年互礼会の開催(平成25年1月9日、於リーガロイヤルホテル
14.
法律に関する相談・指導
15.
諸課題及び組織体制の検討
16.
専門工事業の技能・技術に関わる広報
17.
災害対応体制の整備
18.
建設産業専門団体近畿地区連合会「近畿建専連」事業への参加
19.
「建設業法」及び「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」等の遵守と適正な運用
20.
「建設労働者の雇用の改善等に関する法律」の周知徹底と雇用改善の推進
21.
業界からの暴力追放
22.
地球環境の保全と建設産業廃棄物の適正処理の推進
23.
ゼネコン倒産連鎖防止対策の推進


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