大阪府建団連は、将来を担う子供たちに建設業への関心を持ってもらい、建設業の雇用につなげる「建設産業担い手確保・育成コンソーシアム事業(建設業振興基金)」として、高校生がリフォーム体験学習(学科および技能講習)を受けたうえで、リフォームを希望する施設(東大阪市立柏田小学校)に出向き、小学生と施工体験をする事業を実施しました。
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 高校生のリフォーム体験学習は9月15日、大阪府立北大阪高等職業技術専門校(枚方市)で開催され、大阪府立布施工科高等学校、大阪市立都島工業高等学校の1、2年生徒約30人が参加しました。開講式のあと、午前中は杉本誠一元近畿職業能力開発大学校教授が講師となり、建設業・専門工事業の概要を説明。午後からは大阪府塗装工業協同組合の指導により、ローラーや刷毛による塗装の実技を学びました。

第1日目の午前中は講義


第1日目午後からは塗装の実技を体験
 翌16日は午前10時、柏田小学校体育館に高校生31人・小学生24人が集合。
 開講式ではまず邑智保則大阪府建団連副会長が「高校生の皆さんは昨日学んだことを今日は小学生にやさしく教えてあげてください」とあいさつ。
 野々村礼二校長は「柏田小学校は今年で48年目になりますが、靴箱は一度塗り替えただけで、ペンキのはげや汚れが目立ち、以前からきれいにしたいと思っていました。6年生の皆さんは週明けには下級生に自慢できるぐらいに頑張りましょう」と励ましました。
 高校生・小学生は作業着に着替えたあと、10班に分かれて、靴箱と傘立ての塗装リフォームにチャレンジ。高校生は前日学んだ刷毛、ローラーの使い方をきちんと小学生に教え、和気あいあいの雰囲気で共同作業を楽しみました。

第2日目の開講式


高校生と小学生が協力して靴箱を塗り替え
 「建設産業担い手確保・育成コンソーシアム事業」は、将来の担い手不足に対し、総合工事業団体、専門工事業団体のほか教育機関、職業訓練施設、行政などの関係機関が一体となり、建設産業における担い手の確保・育成を図るため、建設業振興基金が平成26年から取り組んでいる事業です。
 大阪府建団連では、同事業の一環として、昨年度から新入社員研修などを行っていますが、本年度からは高校生・専門学校生が実際にリフォームに携わる体験学習を実施しました。
 リフォームを行うことで技能習得に真剣に取り組み、ボランティアや教える喜びを感じてもらいながら、保護者の見学も同時に実施することで建設業への親しみを感じてもらい、学生だけでなく子供たちにも将来的に建設業への雇用を促すきっかけになることを目的にしています。


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